女の子の夢
使い古された話の展開だが、NYという街と、コラムニストという職業、奇抜な友人達が彩りを添えている。キャリアウーマンなのに、恋愛に対しては、女子高生のよう。しかし、随所随所に多くの女性が直面する恋、仕事、職場、友人、親との関係などの悩みがちりばめられているので、読んでしまうのかもしれません。
前半と後半では別人に?
とかくこのての書は[SEX and the CITY]のキャリー。アリー。ブリジットジョーンズと比較対照になりやすい。またこれらの話が好きな人にはたまらなく読みたくなる1冊だとおもいます。現に私もその中の1人。主人公の前半部分は大変魅力的でガッツのある30代女性、後半は気弱でモデルのパシリ、皆の動作を下から節目がちに観察する30代女性へと変貌。ガッツと捨て身の根性を持った女性が実は誰もが持っている壊しきれない壁やトラウマと葛藤しているという筋書き。 書の途中でガラット別人のように変貌させたように感じられた。これにはいささか無理があるのでは?著者の人物像設定が曖昧すぎたのかしら?と思わされた。半分読んだところで、もう読むのを辞めようと思ったが、結局最後まで読んだ。物語の終わり方としては良く出来ているとは思うが、少々尻つぼみしているように感じられた。 「ガールズポーカーナイト」というタイトルにしては集まる女性たちが楽しそうにポーカーやおしゃべりに興じる姿が想像できなかった。無論友情もあまり感じられなかった。。。。 冒頭にも書いたが、私が他の物語の主人公と比較しすぎるあまりに正しい評価ができていないのか?先入観が先行しすぎたかな?
大人のおとぎ話
主人公はNYのコラムニスト。 ここまで聞くと皆さんはかの有名なキャンディス・ブシュネル著 『セックスとニューヨーク』を思い浮かべるかもしれない。 確かに文章の構成やそこに漂っている雰囲気は似ているかもしれない。 しかし、私は本書の主人公の方により人間らしさと共感を覚えた。 主人公のルビーはクールに振る舞っていてもその内面にはいろいろなものを抱えている。そしてそれを温かく見守る人がその周りにいる。 読み終わった後に大人のおとぎ話を読んだような温かい感じがした。
文藝春秋
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