岩魚釣りのある旅―ある弁護士の自分史



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岩魚釣りのある旅―ある弁護士の自分史

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釣りの本ではない

 釣りの本かと思って買ってみたが、間違いであった。
 著者は社会派の弁護士として、労災や過労死といった問題に取り組んできた人物。本書は著者の書いた様々な文章を集めたもので、弁護士になった経緯、恩師たちの思い出、年賀状や暑中見舞いに書いた挨拶、読書ノートなどが中心となっている。そこに、わずかな分量の釣行記・旅行記が添えられているのである。
 弁護士としての活動については、立派だとは思うが、私の関心の埒外なので、コメントはしない。ただ、著者の個人的な関係者以外には理解不能なのではないかと思う。
 釣行記・旅行記の部分も、実に魅力がない。釣りの面白さも伝わってこなければ、魚と戯れる喜びもない。釣りが好きなことは分かるが、それを読者に伝えることが出来ていない。
 売るためには、こういうタイトルを付けざるを得なかったのだろうが、なんとも哀しい本であった。

労働問題、釣り、そしてそこから自然を語って欲しい

岩魚庵閑談(2000)を持っていたので、前作として読んでみた。
岩魚釣りよりは、まさに自分史であり、生い立ちから弁護士としての活動を書かれている。
1942年鳥取県生まれ。鳥取県八頭郡佐治村で育ち鳥取西高から中央大。
労働問題の弁護士として活躍されているようだ。「過労死」という世界で通用してしまう言葉、理不尽な労災支給などに尽力を尽くされているようです。そんな弁護士が、源流釣りに癒されている姿がある。
しかしながら、「岩魚庵閑談」でもそうであるが、何か弁護士稼業の疲れを癒す「釣り」でしかない様に感じてしまうのは、深読みだろうか。。。
労働という人間の根源にも関わる問題に係わりながら、岩魚釣りと言う自然との繋がりに生きがいを見出すのであれば、その釣りと言う行為そのものを包括する自然と人間の繋がりを語っても良いのではと思う。もちろん、過剰な要求は承知した上で。
著者には2004年に出された「岩魚釣りの旅礼賛」と言う著作もあるとのこと。



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